昨年12月22日、野村萬斎 作・主演の新作狂言を観てきました。
今回も着物友達がオズモールで予約してくれました。 一言で言うと「夢オチ」。杜子春や邯鄲のようなお話でした。 都会で大物になりたいと願う田舎の若者が、機会に恵まれ努力もして願いを叶えるが、結局は一夜の夢。そうと知っても、やはり「夢が見たい!」と叫んで終わる。 私はラストシーンにだけは、ちょっと違和感がありした。それ以外はとても面白かった。 渓流を泳ぐ鮎の群れの動きを模した役者さん達の動きは、とても滑らかで統一されていて、重ねた訓練の厚みを感じました。 若者が出世して行く様子を、少ない小道具を様々に使って表すところ。分かりやすくコミカルで子供が見ても飽きないような演出には、教育テレビでの萬斎さんの経験が生かされているのかなと思いました。 萬斎さんがアフタープレイトークで、「鮎」を長く愛される作品に育てていきたい、今日見に来てくださった皆様に「鮎の初演を観た」と誇って頂けるように、と仰ってました。 舞台を観て楽しむ、短期の楽しみ。役者さんが育つのを見て楽しむ、中期の楽しみ。作品が育つのを見て楽しむのは長期の楽しみなのだと思います。 帰り道、着物友達と話しました。「2.30年先に自慢したいわねー.初演観たわよね!って。」 きっと続けて言うんだろうな「萬斎若かったわね、私達も。」 楽しみです。
by konohanasnotes
| 2018-01-11 10:13
| 舞台
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