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伝統歌舞伎保存会 研修発表会   国立劇場

在東京同級生トリオで行って来ました。
伝統歌舞伎保存会 研修発表会   国立劇場_a0150180_03616.jpg

梶原平三誉石切かじわらへいざほまれのいしきり鶴ヶ岡八幡社頭の場

以前出掛けた中村座試演会同様に本公演では脇役しかしない若手俳優だけで演じられる歌舞伎公演です。

ただ、色々と違っているところが目立ちました。
①衣装・化粧・舞台装置すべて本公演と同じ(試演会では全員が黒紋付に袴、舞台装置なし。)
②今月の演目(絵本合法衢えほんがっぽうがつじ)とは違う演目(試演会では同じ)
③2部の幹部俳優座談会の司会者がNHKっぽい、学者っぽい人(試演会ではフジテレビの女子アナ)。

①拵えが同じ、だからこそ本公演と違いが際立つようです。
黒紋付袴の試演会では若手俳優のフレッシュさが目立ったのですが、研修発表会では未熟さが目立ったような気がします。
長い演目だったせいもあります。後半、どの俳優さんも長台詞が弱々しかったり、息切れしていたりしました。

②伝統歌舞伎保存会、の主旨に「演じられる機会の少ない演目を上演する」という事もあり、今回の通称石切梶原もその主旨に沿って選ばれたそうです。

③試演会では「出演機会の少ないお弟子さんたちが演じる事」が座談会の話題の中心でした。
お弟子さんたちの精進努力の日々の話には胸が熱くなります。
一方、研修発表会の座談会はもっと客観的。司会者の仕切りで「ビデオ記録が出来る前と後の歌舞伎稽古・役者の心持のあり方」が中心。
年長の方からは「若い役者さんは熱心であればあるほどビデオを見たがる、もっと舞台を見て欲しい。」若い方は「自分の子供時代の舞台映像は恥ずかしい。これから教えなくちゃいけない子供にも見られるのがなんとも困ります。」など。
開場45周年を迎える国立劇場には全公演の舞台映像が残っているそうです。
後半は国立劇場が行っている伝統芸能を学ぶ研修生募集へと話題が移りました。
意外と「歌舞伎のことはよく知らないけど募集のポスターを見て。」「普通に学校へ行くのがいやで何か無いかと探していて。」・・・そんな理由を挙げる志願者が多く、歌舞伎を良く知っている志願者と変わらず立派に巣立っていく事が多いそうです。

座談会の最後。
仁左衛門さんが「今年も研修生募集しています、奮って応募してください」
秀太郎さんがお茶目に口元に両手を当てて「男性だけですからね~」会場大爆笑!!
仁左衛門さん「あああー私は女性の方も来て頂けるのは嬉しいのですがそればかりはなんとも~歌舞伎見に来てくださいね~」会場大拍手!!
なんとも暖かいムードで終了しました。

一観客よりも少し演者側、歌舞伎を育て・後世に残していく立場に近づけた気がした観劇でした。また見に行きたいなと思います。







梶原石切は以前からどうしても見てみたかったものです。

義太夫が趣味の祖母のお稽古にくっついていって、聞き覚えた演目のひとつ。

・・・とはいっても二つ胴の刀の威力を確かめるために父親自ら体を投げ出す、それを嘆く娘~のくだりしか覚えてなかったのですが。

力一杯語る太夫さんの姿に祖母がオーバーラップしました。

その頃の祖母は今の私と同じ年頃、その事に最近気づきました。どんな様子だったか、良く思い返しています。

この日着た着物も祖母のもの。大事に着たいと思います。
by konohanasnotes | 2012-04-26 08:12 | 旅行・お出かけ
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